『証し 日本のキリスト者』刊行記念で最相葉月氏が講演 2023年4月21日

 構想10年、取材6年をかけた長編ノンフィクション『証し 日本のキリスト者』が1月にKADOKAWAより刊行されたことを記念し、3月21日、著者の最相葉月氏による講演会(教文館、KADOKAWA共催)が東京・銀座の教文館で開催された。会場には約100人が集まった。最相氏による同書の講演会は今回が初。

 同書は、北海道から沖縄、五島、奄美、小笠原まで全国の教会を訪ね、そこで暮らすキリスト者135人に、神と共に生きる彼らの半生を聞き書きした、1000ページ超の長編ノンフィクション。

 講演会では、「信仰」をテーマに選んだ理由をはじめ、6年におよぶ取材の旅を写真とともに振り返った。最相氏が「信仰」について興味を持つようになった契機は、自身が著した『セラピスト』と『ナグネ――中国朝鮮族の友と日本』の2冊。

 取材のスタートは北九州。そこで、教会といっても人の組織であることに変わりはないと知る。以来、熊本、鹿児島、奄美大島、北海道、父島、福島など全国各地で取材を行った。

 奄美大島や父島といった離島におけるキリスト教の歴史と現状についても語られた。また、東日本大震災での被災、在日外国人といった背景を持つクリスチャンへの取材、そして、最後の取材として訪れた熊本県にあるハンセン病療養所菊池恵楓園についても言及。取材先での逸話の数々は、同書で語る人たちの背景をより鮮明にし、それぞれ異なる環境の中で信仰を育み、キリスト者として生きてきた姿を浮かび上がらせた。

 来場した参加者は、「インタビューした時の様子を聞き、本の中で文字にされなかったことがリアルに伝わってきた」「クリスチャンでない人が書いた『証し』の本というのがとても新鮮で、凝り固まった思いが自分の中にあるなと感じた。新たな発見もあってとても楽しい講演会だった」と話していた。

『証し 日本のキリスト者』著者・最相葉月さんインタビュー 無名の信仰者に光を 6年で135人から聞き書き 2023年4月1日

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