【書評】『UFO事件クロニクル』 ASIOS

 第二次大戦前から今年1月のCIA機密文書公開までの約70年を検証していく。巻末年表によれば第1回オリンピックの1896(明治29)年、米国の幽霊飛行船騒ぎを発端に、1947年にはロズウェルUFO墜落事件が発生。20世紀・近代の側面として「未確認空中現象」の全体像を描く。1959年、パプア・ニューギニアでは「ギル神父事件」という珍しい目撃事例もある。

 UFO遭遇者のその後は、預言者のように激変する。「キリストや他の神々を宇宙人と同列に並べることで、彼らは既存宗教のコンテクストと厳密な教義に縛られずに宗教的な言説を自由に引用」し、平和や環境保護を訴えた。

 聖書学にも似た複雑な事実の探求を巡るエンターテイメント。宗教と科学の隙間で「何かが空を飛んでいる」のを見た人々の歴代誌。

【本体2,000円+税】
【彩図社】4801302521

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