【雑誌紹介】 キリシタンは唐人屋敷にも? 『聖母の騎士』10月号

 巻頭連載「こんちりさんながさき」で絵本作家・長谷川集平が、話題の潜伏キリシタンに触れて、≪潜伏キリシタンをイメージする時、日本人のことしか考えてなかったのは迂闊だったと、今ぼくは思う≫と言う。長谷川は、それを「ちゃんぽん」から書き起こす。

 ≪ちゃんぽんを考案した陳平順はクリスチャンだった。陳平順の出身地・福建省のキリスト教信者は一九世紀末には約二千人いた。平順もその一人で、長崎に来てからもプロテスタント教会に毎週通った。≫

 ≪徳川幕府はポルトガル人とスペイン人を迫放し、オランダと中国に限定して長崎で貿易した。絵踏みでキリシタンでないことを確かめて、オランダ人を狭い出島に、やや遅れて中国人を唐人屋敷地区に閉じ込めた。……唐人屋敷にキリシタンがいなかったと考える方が難しい。歴史的検証は今後の課題として、中国人潜伏キリシタンの積年の思いが開国後に陳平順という才能を得て、ちゃんぽんという料理で表現されたと考えると、ぼくらが大好きな大波止・三角亭のちゃんぼんを無性に食べたくなるのである。≫

【本体225円+税】
【聖母の騎士社】

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