【雑誌紹介】 絶対に排除しないことを第一に 『福音宣教』10月号

 「月間テーマ 老い、病、苦しみに寄り添う」に沿って、日本基督教団新得教会牧師の西間木公孝が「いのちと向き合って生きる」と題して「自死とのかかわり」を紹介する。

 ≪一九九八年の日本の年間自死者が三万人を超えたことがニュースとなりました。このことで、世間が自死について関心を向けるようになりました。≫

 ≪これらは時代とともに拡充され、二〇一六年の「自殺対策基本法」の改正、それに伴う二〇一七年の「自殺総合対策大綱」の閣議決定を受け、行政機関において具体的な対策が行われています。これらの中で確認されていることは、「自殺は、その多くが追い込まれた末の死である」ということです。≫

 ≪教会には、ふだんからいろいろな方が相談にみえます。その中でも、こころにかかわる相談が他の相談内容よりも多いように思います。おそらく、精神疾患で、病院で治療を受けても、行政に相談に行っても、思うようにならないからでしょう。教会に来られる方は、教会に行って相談すれば、何とかなるんじゃないかという、ひとつの望みを抱いてやって来られます。ですから、わたしはその方が抱いている望みを大切にして、話を聞くようにしていました。≫

 ≪もし教会に何かできることがあるとするならば、教会に来られた方に対して、絶対に排除しないことを第一に挙げたいと思います。教会は教会の権威や秩序、教説を振りかざすのではなく、愛をもって、神が授けられたひとつのいのちに真剣に向き合うことをしなければならないと思います。わたしたちは、何か自分の持つ武器で相手を脅すようなことをしてはいけません。一人の人間として、その人に真剣に向き合うことがすべてのはじまりだと思います。≫

【本体500円+税】
【オリエンス宗教研究所】

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