【雑誌紹介】 あんなふうにぶら下がって… 『カトリック生活』3月号

 コングレガシオン・ド・ノートルダム会員の今泉ヒナ子が、修道院チャペルへ見学に来た高一の女子生徒の感想文に受けた驚き。

 福島の、私たちの修道院のチャペルは、道から直接に後ろのドアに入ってくることができる構造なので、設置している学校の生徒が、学校行事や、宗教の時間などに引率されてぞろぞろ入ってくることがある。……クラスに戻ってから、この子たちはチャペル訪問の感想文を書き、担任に提出する。その感想文を、担当教師が、私たちに回してくれることがある。

 「正面の壁の高いところに、すごく大きな十字架がありました。キリストがあんなふうにぶら下がって死んだとは、知りませんでした」……ところが、十字架の由来、つまり本来の目的がよりにもよって処刑の道具であったことを、この日初めて知ったので、動転したのだろう。まして、等身大の聖像という恐ろしいサイズに出会ったおかげで、「本物の」十字架が、彼女の理解に沿って具体的に実感されたわけであろう。そして、十字架がなぜキリスト者にとって重要な象徴であるのかも、いわば実存的に納得したのだろう。

 彼女のアンケート回答は、言葉の使い方もおよそ不器用で率直な日本語ではあったが、十字架像との出会いによって、彼女がまったく意表を突かれ、かつ、超短距離でこのような理解に至ったことがわかる。

【本体200円+税】
【ドン・ボスコ社】

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