【書評】 『わが親愛なるパレスチナ隣人へ――イスラエルのユダヤ人からの手紙』 ヨッシー・クライン・ハレヴィ 著/神藤誉武 訳

 混迷する中東情勢を日本の文脈で理解するのは極めて難しい。紛争解決と和平の糸口をどこに見出せばいいのか、およそ見当もつかない。

 本書は、ユダヤ教徒であり、イスラエル人である著者が、パレスチナの隣人に宛てて信仰者同士の対話を促すために書かれた手紙である。

 巻末には初版への反響として寄せられた「隣人」からの返信(匿名によるものも含む)や訳者による著者インタビューも収録され、複雑な問題をより多角的に捉えるための助けとなる。

 「紛争のどちらか一方だけを支持しないでほしい」「もしあなたがキリスト教徒であれば、本物のキリスト教徒であってほしい。……この紛争が犠牲者と抑圧者の対立ではなく、トラウマを抱えた二つの民族の対立であることを認識してもらいたい」という切なる願いに、私たちはどう答えるべきか。

【本体2,500円+税】
【ミルトス】978-4895861632

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