【雑誌紹介】 現にある差別を覆い隠しては? 『福音と世界』6月号

 特集に『「差別」再考』を組んだ。《なぜ差別を再考するのか。わたしたちの汚れた手のさきには、その手によって傷つけられた人がいるからだ》と編集者。

 《差別はいけない、それは国家ですら認めるこの社会の公式的なルールである。良識のある人ほど、ルールを守ろうとするものだ。だが、そこには陥穽がある。ルールだけが先行し、差別とは自分に無関係な問題、ルールを守らない悪者……が起こす問題であるかのように短絡されてしまうのだ》という。

 《教会のような善意の場所では、なおさらそうかもしれない。しかし、差別は社会の権力構造と不可分である以上、この社会では誰も差別と無関係ではいられない。にもかかわらず差別の問題が個人の道徳に帰されるとき、ルールは、現にある差別を覆い隠すヴェールへと変わる。差別と対峙するためには、何が必要なのか》。

【本体588円+税】
【新教出版社】

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