【既刊】『落ち穂ひろいの旅支度』 芳賀力

神学者として注目を浴びる著者が、編集主幹を務めていた季刊『教会』に綴ってきた神学的随想集。
本書は『思索への小さな旅』(キリスト新聞社刊、品切)に続く随想集で、旅に寄せての雑感を書き綴ったものです。神学的紀行文を書くということは、筆者のような者にとって、収穫のおこぼれに与るような落ち穂ひろいの趣きがあります。とは言ってもいつも限られた日程なので、学会に出向いたついでの折りに強行軍を敢行することもたびたびでした。あまり堅いものばかりでは食傷気味になるので、自分のブログに気軽に記したものも少し加えました。(本書「あとがき」より)

■目 次
1 円形劇場の風
2 現代のソフィスト
3 甘美な時の果汁
4 アクロポリスの丘
5 サラミス沖の夕陽
6 パトモス島のヨハネ
7 仰ぎ見るサグラダ・ファミリア
8 天地呦造のタピストリ
9 難民収容所のチェリスト
10 悲劇の死
11 カルヴァンの「もしも」
12 ノートルダムで会おう
13 一羽のナイチンゲール
14 一片の空
15  パウル・クレーの怒りと哀しみ
16 ヴァイマールのゲーテ
17 ヴァイマールのバッハ
18 トーマス教会のカントール
19 メンデルの息子
20 音響よ、とどけ星霜のかなたに
21 誰でも皆子供だった
22 劇作家バルラッハ
23 ファウスト博士の嘆き
24 古銭学者と言語学者
25 無関心からの呦造
26 春の嵐の後で
27 最後の果実
28 偉業の陰に奇人あり
29 カーニヴァルの笑い
30 ルオーの「深き淵より」
31 わが旧牧師館への小径から
32 開拓の精神
33 未開の原野
34 夢見る精神
35 戦争と平和のエピソード
36 渡来の神
37 宗教海の浅瀬
38 朝顔の茶会
39 雪間の草の春
40 アジアの空
41 神戸のユダヤ人
42 風のガーデン
43 カウチポテトの喜び
44 アルゼンチンまでもぐりたい
45 アシモくんとボンクラーズくん
46 泣きながら、生きて
47 小論集と小籠包
48 小雨に煙る竹林

【著者】
1952年、神奈川県に生まれる。1979年、東京神学大学大学院修了。1983年、ドイツ・ハイデルベルク大学神学部留学。
1987年、同大学より神学博士号取得。現在、東京神学大学学長。

【著書】
『自然、歴史そして神義論─カール・バルトを巡って』(日本基督教団出版局、1991年)、『救済の物語』(日本基督教団出版局、1997年)、『物語る教会の神学』(教文館、1997年)、『大いなる物語の始まり』(教文館、2001年)、『使徒的共同体』(教文館、2004年)、『思索への小さな旅』(キリスト新聞社、2004年)、『洗礼から聖餐へ─キリストの命の中へ』(キリスト新聞社、2006年)、『歴史と伝承─続・物語る教会の神学』(教文館、2008年)、『まことの聖餐を求めて』(編・共著、教文館、2008年)、『神学の小径Ⅰ─啓示への問い』(キリスト新聞社、2008年)、『神学の小径Ⅱ─神への問い』(キリスト新聞社、2012年)。

【訳書】
パネンベルク『組織神学の根本問題』(共訳、日本基督教団出版局、1984年)、『トレルチ著作集9 プロテスタンティズムと近代世界Ⅱ』(共訳、ヨルダン社、1985年)、『ブルンナー著作集2 教義学Ⅰ』(共訳、教文館、1997年)、ブラーテン/ジェンソン編『聖書を取り戻す』(教文館、1998年)、ヤン・ロールス『改革教会信仰告白の神学』(一麦出版社、2000年)、アリスター・マクグラス『神学のよろこび─はじめての人のための「キリスト教神学」ガイド』(キリスト新聞社、2005年)、デイヴィス/ヘイズ編『聖書を読む技法─ポストモダンと聖書の復権』(新教出版社、2007年)、アリスター・マクグラス『ジャン・カルヴァンの生涯 上─西洋文化はいかにして作られたか』(キリスト新聞社、2009年)、アリスター・マクグラス『ジャン・カルヴァンの生涯 下─西洋文化はいかにして作られたか』(キリスト新聞社、2010年)、トーマス・トーランス『キリストの仲保』(共訳、キリスト新聞社、2011年)。

【四六判・190頁 定価1,760円(本体1,600円+税)】
【キリスト新聞社】9784873956572

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