【書評】 『止まった刻 検証・大川小事故』 河北新報社報道部

 2011年3月11日、午後2時46分――全校生徒108人中74人が死亡という、学校管理下としては戦後最悪の事故が起こった石巻市大川小学校。子どもたちの運命を分けたものは何だったのか? 河北新報社の独自取材から、当時の様子を忠実に再現・検証する。

 震災から8年が経ち、マニュアルや制度の整備は進んだものの、災害に対する「正しい」警戒心は薄れつつある。私たちは未知の災害にどう向き合うべきなのか、過去の悲劇に対してどんな責任があるのか。

 今こそ遺族の言葉を胸に刻みたい。「学校防災のために子どもを産み、育てたわけではない。本人には夢もあった。助からなかったため、教訓という言葉を使うしかない。……なぜ、大川小だけだったのかを検証しなければ、次の教訓にはならない」

【本体1,700円+税】
【岩波書店】978-4000613484

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