【雑誌紹介】 教会は大きな変革を強いられ 『礼拝と音楽』186号

 特集「礼拝に備える」。神戸聖愛教会牧師の小栗献「準備から礼拝が始まる」を先頭に、白河教会オルガニストの竹佐古真希、四街道教会牧師の寒河江健、富士見高原教会牧師の井上創による共同執筆「礼拝準備のモデルケース」、柏教会牧師の春原禎光が「礼拝を告知する――新しい生き方への招きを週報、掲示板、SNSで」を、日本ナザレン教団小山教会牧師の石田学が「礼拝はハプニング」と続き、小栗献(司会)、東中野教会牧師=浦上充、深沢教会牧師=齋藤篤、高田教会/新井教会牧師=成田顕靖によるインターネット座談会「礼拝の多様性とそれぞれの備え」と並ぶ。日本福音キリスト教会連合菅生キリスト教会牧師の中山信児が「感染症禍における礼拝と教会の営み」について特別寄稿している。

 「この数か月の間に、日本の教会は大きな変革を強いられました。第一の変革は、ともに集えない中で礼拝をささげてきたことでしょう。私たちが今まで大切にしてきた、一つ所に集って礼拝をささげ、声を合わせて讃美し、ともに聖餐をいただくということが、すべて感染リスクを高めることになり、制約を受ける中で、本質的なものは何であるかを問われたのでした」

 「第二の変革は、空間と時間についての感覚が大きく変わったことでしょう。感染リスクを下げるために、空間はできるだけ広くとり、時間はできるだけ短くすることが求められました。多少窮屈でも可能な限り大人数を集めて、時間に縛られず集会や交わりを持ちたいという古いメンタリティが覆されました。これまで私たちは無意識のうちに、労働生産性を高めたい経営者や経済効率を上げたい政治家と同じような発想で、教会形成や礼拝を考えるようになっていたのではないでしょうか」

 「第三の変革は、教会がインターネットの可能性に大きく開かれたことでしょう。……教会は必要に迫られて、強力なツールを手に入れたと言えるでしょう。……これまで場所や時間の制約のために届けることのできなかった人たちにも福音を届けることができるようになったことは確かです。今後このツールをどのように用いていくことができるか、私たちが積極的に考え取り組まなければならない大切な問題です」

 「第四の変革は、教会のコンプライアンス意識が高まったことでしょう。今まで、教会の営みはほとんど会堂の中で自己完結していましたが、インターネットという公共のプラットフォームを利用するようになったことで、さまざまな法令や規則を考慮せざるを得なくなりました」

【本体1364円+税】
【日本キリスト教団出版局】

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