【書評】 『神とパンデミック』 N.T.ライト 著/鎌野直人 訳

 新型コロナウイルス感染症のパンデミックに限らず、あらゆる「災い」が起きた時、「これが神のご計画だから」「神が悔い改めを迫っているのだ」「罪深い人々のせいで神が怒られたのだ」という意見が必ず出る。けれども、このような「合理的」な考えが何を生み出すというのだろうか。それが嘆き悲しむ人々の慰めや希望となるのか。なにより、私たちの信じる神は、このようなやり方でご自身の主権を示したり、人を救いへと導くお方なのだろうか。

 本書は、旧新約聖書とイエスと聖霊の在り方を通して、今の状況に対する神の思いをじっくりと探り(1~4章)、その上で私たちが今なすべきことを提案している(5章)。コロナ禍だからではなく、アドベント~クリスマスの時期だからこそ読んでみたい。

【本体1,000円+税】
【あめんどう】978-4900677388

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