【雑誌紹介】 真剣に信仰求める姿を見せて 『季刊 教会』126号

 前号から始まった「QK小論=キリスト教学校と教会」。コロナ禍の中で奮闘するキリスト教主義学校の教師が、学校と教会の関わりについて意見を執筆する企画。

 「コロナ禍の『キリスト教学校と教会』」で、東北学院大学宗教主任の原田浩司が大学礼拝を続ける困難さを語っている。同大学では2019年度まで毎日礼拝を続けてきたが、20年度は対面による礼拝が中止となり、週一の動画配信に切り替えた。21年度には対面礼拝を再開したが、週に一度、上限人数100人での実施となった。

 「対面礼拝を再開したものの、実際に出席する学生は両手の指で数えられる程度である。数年前まで年間の出席者がのべ十万人を数えた大学礼拝だが、今年は年間を通して、三キャンパスを合わせても、到底五百人にも達しないだろう」

 「この二年間、近隣の諸教会の牧師に大学礼拝の説教を依頼する機会が皆無となった。また、地元の近隣の教会の礼拝に出席するキリスト教学校、特に中学・高校生の数も激減した。コロナ禍はキリスト教学校と地元の諸教会との間に『社会的距離(ソーシャル・ディスタンス)』をもたらした」

 「しかし、実際に確認しなければならないことは、両者の間に……『霊的な絆』があるのだろうか、そのような絆が構築されてきたであろうかということである。もし、そのような霊的な絆が構築されてこなかったならば、おそらく『ディスタンス』は残るだろう」

 横浜共立学園理事長の坂田雅雄は「キリスト教(主義)学校と教会との関わりにおける現状と課題」で、児童・生徒・学生の教会出席が続かない理由を、教会に「魅力がない」からだと断言する。

 「現代は教会に行っても楽しくないのです。真面目で親切な人は多いがただそれだけです。かといって若い人向けのイベントをむやみに計画しても続かないでしょう」

 「なぜ若い人たちは教会などに目が向かないのでしょうか。それは現代の社会が、政治にも自分にもはっきりとした将来への希望や目標を打ち立てにくく、刹那的な生き方が横行する社会になっているところに要因があるのではないでしょうか。……しかし若い人たちも本音のところでは『生きる意味』を求めているし、何か厳粛なものに惹かれる傾向は持っているのです」

 「学校での礼拝、聖書の言葉が生徒児童の心に届いているでしょうか、讃美歌が心に響いているでしょうか、私たちは時に疑問を感じてしまいますが、決して絶望することはないと思っています。キリスト教学校は確実に『キリスト教の種まき』を行っていると信じています」

 「教会にキリスト教学校の学生生徒児童が見えた時には、どうぞ丁寧に対応してください。真剣に信仰を求めているという教会員の姿を見せてあげてください。そのことが一人ひとりの心の中に残るのです。そしていつか芽を出すのです」

【1,100円(本体1,000円+税)】
【日本基督教団改革長老教会協議会】

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