【雑誌紹介】 創刊70年 もっと教会の現実に 『福音と世界』5月号

 「創刊70年に寄せて」で、戒能信生(日本基督教団千代田教会牧師)が「もっと教会の現実に」と題して同誌への意見を述べる。

 「一九六〇年代から七〇年代にかけて、新教出版社の編集者たちは、手分けして各地の教会やキリスト教主義学校を定期的に訪ね、出版物の宣伝や販売をしていた。その際、その地域の教会や牧師たちの実情を聞くとともに、書き手の発掘もしたという。どこにどんな牧師がいて、どんな勉強をしているかを聞いてまわったというのだ」

 「最近の『福音と世界』は、大学の教員や専門的な研究者たちの論考が圧倒的に多い。毎号、若い研究者をよく見つけてくると感心しながら、そしてそれらに多くを学びつつも、しかしそこで取り上げられる研究と自分自身が取り組んでいる教会の課題との乖離を感じさせられている。研究の最前線は、必ずしも教会の課題とは重ならないのではないか。特に註だらけの論考を目にする度に、そんな感想を抱く」

【660円(本体600円+税)】
【新教出版社】

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