【雑誌紹介】 「ありのまま」に安住しないで 『BIBLE&LIFE 百万人の福音』2月号

 特集「〝ありのまま〟で愛されていると〝そのまま〟ではいられない」。沼田和也(日本基督教団王子北教会牧師)が「神が受けとめるありのままの私」と題して自らの体験をつづる。

 「牧師と幼稚園の園長を兼務していた時に、仕事場の緊張感やストレスに耐えられず、副園長先生とのちょっとしたやりとりにキレて大声を出してしまいました。『ああ、やってしまった。もうだめだ』と感じた私は死のうとしました。けれども妻の涙ながらの説得に応じて、いやいやながらも精神科の閉鎖病棟に入院したのです」

 「精神科の主治医は、私に厳しく臨みました。……『あなたは「大変でしたね。もう頑張らなくていいんですよ。ありのままのあなたでいいんですよ』って言ってもらいたいんでしょうね。でも、それじゃあだめなんですよ。そんなことを言っていたら、あなたは次の任地でも、いや、どこへ行って何をしても、今回とおなじ失敗を繰り返すだけですよ』」

 「医師が言う『「ありのまま」の問題性』は、私が『これが本当の自分だ』と勝手に判断し、そこに安住しようとしてしまうことでした」

 「ありのままであることは、現在の自分の状態を素朴に全肯定することとは違うと、私は考えています。……私たちは被害者であると同時に、なんらかの仕方で加害者でもあるということを知る必要があります。……私も一所懸命。相手も一所懸命。でも、一所懸命でも的を外してしまう。お互いが投げた石がそれぞれの的ではなく、全然違うところに当たってしまい、お互い傷ついてしまう。祈りの中でそのことに気づいてゆくことが大切なのではないでしょうか」

 「私たちは赦しの恵みのなかで『罪を赦されたんだから』と、これからも的をろくに見もせず、好き放題石を投げ続けるのか。それとも、赦されたことに感謝し、『どうやったら的を外さないで石を投げられるのだろう』とよくよく考え、丁寧に投石するよう生き直していくのか、そこが問われているのだと思います」

【618円(本体562円+税)】
【いのちのことば社】

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