【書評】 『平和への道』 山崎 龍明

 世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会平和研究所所長、戦争法案に反対する宗教者の会代表などを務める著者。「殺してはならない。殺させてはならない」というブッダの金言を至上のものと考え、「戦争をおこさない信仰者」としての生きる道を訴える。

 差別や貧困、戦争といった「いのち」全体にかかわる問題を課題とするのが仏教だとし、現政権が「強い経済」を目指し「戦争できる国」へと邁進していることに仏教者として警鐘を鳴らす。

 開かれた寺づくりに必要なことは、寺にいる者自身の自己変革であり、人が行きたくなるような寺を目指すことが課題だという指摘は、キリスト教会にも当てはまるだろう。

 宗教者は「自己が樹(た)つ視点」を明確にし、社会貢献の道を模索すべきだという言葉に、キリスト者も応答していく必要がある。

【本体1,700円+税】
【樹心社】

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