【雑誌紹介】 「信仰の継承」は強い得ない 『説教黙想アレテイア』98号

「信仰の継承」は強い得ない

 『編集後記』で加藤常昭 ・編集主任が《鎌倉雪ノ下教会の会員のひとりの葬りをした。……長女が小学生の時、家庭調査表に母が記入したのを見た。「家の宗教」という欄があったが、いぶか無記入であった。訝って尋ねた》と。

 《母の答えは明晰であった。家に宗教などはない。両親それぞれに、しかも共に教会に生きた。しかし、だからと言って娘たちがキリスト者でなければならないとは思わなかった。信仰とは土地や家・財産のように遺産として遺し、引き継いでもらわなければならないようなものではない。子どもはそれぞれに自分で神につながればよい。いや、神が自由にお選びになる。母の明確な信仰に私は感銘を受けた》と。

 《このことは両親が子を、神を信じる人間となるように育てることを否定しない。……自分たち の信仰に倣って欲しいと祈り願う。それは当然である。しかし、信仰は私どもの所有物ではない。財産ではない。相続できるようなものではない。継承を強い得るようなものではない》と。

【本体1,762円+税】
【日本キリスト教団出版局】

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