中国とバチカンの暫定合意以来初 2人の司教を任命 2019年9月2日
中国内モンゴル自治区の集寧教区アンソニー・姚順(ヤオ・ジュン)神父(54)は8月26日、ウランチャブ市集寧区のロザリオ大聖堂で司教に叙階された。中国とバチカンの司教任命に関する暫定合意以来初めて、とUCAN通信が報じている。
叙階式典(ミサ)は、中国天主教(カトリック)司教団・天主教愛国会の副主席、フフホト司教のポール・孟青祿(メン・チンル)司教が司式し、巴盟(バメン)教区のマティアス・杜江(ドゥ・ジャン)司教、寧夏教区のジョセフ・李晶(リー・ジン)司教、山西省太原教区のポール・孟寧友(メン・ニンギュ)司教も参列した。
式典では、中国天主教司教団による批准書が読み上げられ、姚司教が「聖教会による司教選挙の伝統と教会議の規則に従って選出された」と宣言、「検証と有効な選挙の後、私たちは今、正式な認可を与えます。この候補者は教皇によって承認された」と述べた。地元の情報源によると、120人以上の司祭、修道女50人と1000人以上の信徒がミサに参加した。
姚司教は、1991年に教区司祭として叙階され、ニューヨークのセント・ジョン大学で典礼を学び、2010年に教区に戻った。これから司祭31人、修道女12人、信徒約7万人の集寧教区を率いることになる。中国とバチカン(ローマ教皇庁)の司教任命をめぐる暫定合意以来、初めて任命された司教ではあるが、ヤオ司教は実際には2010年にバチカンによって密かに叙階されており、中国政府の承認を待っていた。
さらに2日後の28日には、2人目の司教を任命。中国共産党機関紙『人民日報』系列の『環球時報』英字国際版『グローバル・タイムズ』が報じた。2人目の徐宏偉(スー・ホンウェイ)氏は、中国北西部の陝西省の漢中教区司教に任命された。式典は、天主教主教団団長、中国天主教愛国会副主席、昆明教区司教の馬英林(マー・インリン)司教が執行。80人以上の司祭と信徒500人以上が出席した。
教皇の命令による徐司教の「奉献」は、暫定合意のもとで、聖体受領と「調和」が名実ともに進んでいることを示すもの、とイタリアの『チビルタ・カットリカ』のアントニオ・スパダロ編集長は述べている。
姚司教の叙階は暫定合意の枠組みでは最初、とバチカン広報事務所は28日、電子メールを『グローバル・タイムズ』に送った。
UCAN