前教皇ベネディクト16世が「重篤な容体」と現教皇 2022年12月29日

 「バチカン・ニュース」(日本語版)によると、教皇フランシスコは12月28日、バチカン(教皇庁)で行われた一般謁見の後半、イタリアからの巡礼者たちに向けた言葉の中で、重い病状にある名誉教皇ベネディクト16世のために特別な祈りを願い、次のように話した。

 「すべての皆さんに、沈黙のうちに教会を支えている名誉教皇ベネディクト16世のために、特別な祈りを願たいと思います。名誉教皇は重い病状にあります。ベネディクト16世の教会への愛のこの証しにおいて、主が最後まで彼を慰め、支えてくださるよう祈りながら、名誉教皇を思いましょう」。

 一般謁見後の声明で、バチカンのマッテオ・ブルーニ広報局長は、次のように述べた。

 「名誉教皇の健康状態をめぐり、今朝、教皇フランシスコが一般謁見の終わりに祈りを願ったが、これについて、ここ数時間、高齢を原因とする状態の悪化が認められたことは確か。現状は、医師たちによる継続的な管理下に置かれている。一般謁見終了後、教皇フランシスコはマーテル・エクレジエ修道院を訪れ、ベネディクト16世を見舞われた。名誉教皇のために、教皇フランシスコと祈りのうちに一致しよう」。

 現在95歳の名誉教皇ベネディクト16世は、2013年2月28日の退位の数カ月後より、バチカン市国内のマーテル・エクレジエ修道院で祈りの生活を送っている。

 米メディア「CNN」によると、首都ワシントンのウィルトン・グレゴリー枢機卿も28日、カトリック教徒たちに向けて「ベネディクト16世のために祈りを」とツイートした。(CJC)

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