米合同メソジスト教会 アズベリー神学校を認定校から除外 結婚・性をめぐる立場の相違 2026年7月2日

米合同メソジスト教会(UMC)は、同教会の牧師志願者を養成する認定神学校の一覧から、ケンタッキー州のアズベリー神学校を除外した。米誌「クリスチャニティ・トゥデイ」が6月26日に報じた。UMCが2024年に改定した社会原則と、男女間の結婚を堅持する同神学校の倫理規定との相違が、決定の背景にある。
UMCの教育機関との関係や牧師養成課程を審査する大学評議会は、定期審査を経て除外を決定した。教団側によると、審査では教育内容や統治、組織の健全性、教団との関係などを検討した。
教団側は、アズベリー神学校が公表する倫理規定について、UMCの社会原則と両立しないと説明。また、UMCの歴史、教理、教会制度を継続的に教える同教団所属の常勤教員が置かれていないことも理由に挙げた。
UMCは2024年の総会で、1972年以来、社会原則に記されていた「同性愛の実践はキリスト教の教えと相いれない」とする文言を削除した。結婚についても、成人した男女、または同意する成人2人による神聖で生涯にわたる契約として位置づけ、同性婚を認める方向へ教団の方針を転換した。
一方、1923年創立のアズベリー神学校は、ウェスレー派の伝統に立つ福音派の超教派神学校。声明で、結婚を「一人の男性と一人の女性を、生涯にわたる排他的な結合へと結び合わせるもの」とする従来の立場を改めて表明した。
デービッド・ワトソン学長は、審査には誠実に応じ、必要な資料も提出したとした上で、除外は「共同の合意ではなく、UMCによる一方的な決定だった」と説明。「聖書と神学に対する私たちの姿勢は変わらない」と述べた。
「クリスチャニティ・トゥデイ」によると、ワトソン氏は、UMC内部で進歩派と保守派の分裂が進んだことから、今回の決定は予想していたと語った。問題は人間の性や結婚をめぐる見解だけでなく、聖書の権威や人間理解をめぐる、より広範な神学的相違を示しているとの認識も示した。
アズベリー神学校は1946年、UMCの前身に当たるメソジスト教会から牧師養成校として承認され、UMC発足後の1981年からも認定を受けてきた。現在、同神学校の学生の約9%がUMC所属で、UMCに関係する存命の卒業生は約4千人に上る。
現在在籍する学生と2026年秋までに入学する学生については、経過措置により、同神学校で学んだ上でUMCの按手礼を目指すことができる。その後に神学教育を開始する牧師志願者は、UMCが認定する別の神学校で学ぶ必要がある。
アズベリー神学校は、UMCから分離した保守系教派グローバル・メソジスト教会の認定校には引き続き指定されている。今回の決定は、性倫理をめぐって分裂してきた米メソジスト界で、教派と神学教育機関の関係が再編されつつある現状を改めて浮き彫りにした。
By Asbury Theological Seminary - Sent to me by Gianfranco Ramirez, the Director of Communications at Asbury Theological Seminary, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=192878920















