ガウディの「石の福音」をXRで体験 サグラダ・ファミリアの創造過程を再現 2026年7月28日

 スペイン・バルセロナにあるサグラダ・ファミリアの建築世界を仮想空間で体験するXRコンテンツ「ガウディ――サグラダ・ファミリアの秘密」の国内提供が7月24日、東京都中野区と福岡市の「XRセンター」で始まった。

 参加者はヘッドセットを装着し、建築家アントニ・ガウディが亡くなった1926年のアトリエを歩く。ガウディ本人の案内を受ける設定で、建築模型や設計図に触れながら、聖堂の構造や造形が生み出される過程をたどる。

 コントローラーを使わず、手の動きを読み取る「ハンドトラッキング」技術を採用。最大6人が同時に仮想空間へ入り、ステンドグラスの光に包まれた聖堂内部や、ガウディが構想した建築模型を共有できる。体験時間は約30分で、料金は2000円。

 サグラダ・ファミリアは、イエス、マリア、ヨセフの「聖家族」にささげられたカトリック教会。正式名称は「聖家族贖罪教会」で、1882年に着工した。ガウディは翌年から設計を担い、晩年には同聖堂の建築に専念したが、完成を見ないまま1926年に死去した。

 生誕のファサードと地下聖堂は、グエル公園やカサ・ミラなどと共に「アントニ・ガウディの作品群」として世界文化遺産に登録されている。世界遺産の対象は建物全体ではなく、主にガウディが直接関わった部分となる。

 2010年には教皇ベネディクト16世が聖堂を献堂し、バシリカ・ミノールに指定した。ベネディクト16世は、ガウディが聖堂を「イエス・キリストについての深いカテケージス」として構想したと評している。

 ガウディ没後100年に当たる今年6月には、中央にそびえる「イエス・キリストの塔」が完成。教皇レオ14世が同聖堂でミサをささげ、塔を祝福した。教皇は、サグラダ・ファミリアについて「記念建造物をはるかに超え、今も建設が続く姿は、神が完成へと導くキリスト者の歩みを思い起こさせる」と語った。

 ガウディは自然界の形態や光を建築に取り込みながら、キリストの降誕、受難、復活を聖堂全体で表現しようとした。今回のXRは、完成した観光名所を眺めるだけでなく、聖書物語と信仰を建築によって伝えようとしたガウディの構想を、身体感覚を通してたどる試みとなる。

 会場はXRセンター中野店(中野ブロードウェイ)と福岡店(キャナルシティ博多)。日本語を含む多言語に対応し、1人から参加できる。

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