野津田公園スケートパーク工事契約を可決 農村伝道神学校も公園の自然を守る活動に参加 2026年10月2日

 東京都町田市の野津田公園で計画されているスケートパーク整備をめぐり、町田市議会は9月30日、第92号議案「野津田公園スケートパーク整備工事請負契約」を賛成多数で原案可決した。同日、建設場所の再検討を求める請願と、予算執行をいったん止めて市民との協議を求める請願はいずれも不採択となった。公園に隣接する農村伝道神学校(平良愛香校長)では、これまでも教職員らが野津田公園の自然を守る活動に参加してきた。

 計画地は、野津田公園のパークセンターゾーンにある雨水調整池。現在は湿生植物園として開放されている。町田市が2024年に示した基本設計では、調整池内に約2900平方メートルのスケートボード専用エリアなどを整備する。市は、第二次野津田公園整備基本計画に掲げる「自然の中で楽しむ総合スポーツパーク」の実現に向けた事業と位置付けている。

 今回可決された工事請負契約の金額は7億7066万0264円で、契約相手は町田市の石井工務店。工期は契約開始日から2028年3月10日までとされている。工事には敷地造成、擁壁や植栽、園路広場、遊戯施設、管理施設、自然育成型護岸などの整備が含まれる。

 これに対し、市民団体「野津田公園の自然を未来に引き継ぐ会」は、予定地が窪地で多湿になりやすいことから、路面の濡れや湿気、落ち葉、どんぐり、排水などが安全な利用に与える影響について検証が不足していると指摘。9月11日の建設常任委員会では、建設場所の再検討を求める請願第16号が「不採択すべきもの」とされ、9月30日の本会議でも不採択となった。3月から継続審査されていた「予算の執行を一時とめて、市民と話し合う場所を求める」請願第8号も同日、不採択となった。

 同会は10月1日に発表した文書で、「スケートパークの建設そのものに反対しているのではありません」と説明。工事契約を成立させる前に、建設予定地の安全性や適地性、他の候補地との比較、事業規模を決めた過程、市民との協議などが十分検証されたのかを問題としてきたと強調した。

 同会によると、9月30日の本会議討論では、請願第8号、第16号に賛成し、第92号議案に反対した議員から、市が現在地での整備を前提に市民へ説明していたことや、湿度、日照、風通し、落ち葉・どんぐりなど予定地の環境条件について具体的な事前調査がなかったこと、現在地以外の候補地や比較資料がないことなどが問題として挙げられた。また、施設規模を拡大した意思決定について文書が残されていないことや、規模拡大前に市民から意見を聞く機会を設けていなかったとの指摘もあったという。

 同会はこれらを、スケートパークの賛否だけではなく、公共施設の場所や規模を行政がどのような比較・検証を経て決定し、その過程を記録、説明したのかという問題だとしている。地方自治法第2条第14項や第96条にも言及し、行政運営や議会による契約議決のあり方について検証を求めた。一方で、「町田市が地方自治法に違反したと断定しているものではありません」とも明記している。

 請願第8号には請願者以外に752人、第16号には307人が署名したという。同会は「求めていたのは建設中止ではなく」、いったん立ち止まって建設場所の比較や安全性の検証、市民との協議を行った上で施設を整備することだったと説明。議決後も、予定地の安全性や適地性、維持管理、自然環境への影響、事業費、行政と議会の意思決定過程について情報提供と検証を続けるとしている。

 同会は採決を前にした9月27日、JR町田駅前で街頭活動を行った後、町田市生涯学習センターで緊急報告会・記者会見を開催。計画と請願の経緯、建設場所の安全性や環境、維持管理上の問題などを説明した。

 野津田公園に隣接する農村伝道神学校でも、今回のスケートパーク計画以前から公園の自然環境をめぐる活動への関わりが続いている。同校が2026年2月に発行した学報では、学校法人鶴川学院理事長で同校特任教師の瀬戸英治氏が「『上の原はらっぱ』のいまを守る活動に参加して」と題して寄稿。2025年2月の後援会だよりでも「野津田公園問題『新年事始め』フィールドワーク・意見交換会」が報告されている。

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