在日大韓基督教会が入管法改定に懸念 「外国籍住民を隣人として尊重を」 2026年6月3日

在日大韓基督教会(張慶泰=チャン・キョンテ=総会長)は6月3日、「外国籍住民に過度な負担を課す出入国管理及び難民認定法改定に懸念を表し、すべての人の尊厳が守られる共生社会の実現を求める声明」を発表した。
政府は5月29日、在留資格変更許可、在留期間更新許可、永住許可などに係る手数料の上限額を大幅に引き上げることを含む改定入管難民法を成立させた。改定法では、在留資格変更・在留期間更新に係る手数料の上限額を現行の1万円から10万円へ、永住許可については30万円へ引き上げることが可能となる。実際の徴収額は政令で定められる見込み。
声明では、今回の改定について「日本で生活する外国籍住民とその家族に大きな影響を与えることが懸念される」と指摘。在日大韓基督教会が、日本による朝鮮半島植民地支配の歴史の中で生み出された在日コリアン共同体と共に歩んできた教会であることを踏まえ、「その歴史を単なる過去の出来事としてではなく、今日の日本社会における外国人政策や社会意識にも影響を及ぼし続ける課題として受け止めている」とした。
同教会は、植民地支配によって多くの朝鮮人が日本へ移住し、戦後も在日コリアンが国籍の喪失、社会保障や公務就任における制限、指紋押捺制度など、管理と排除の対象とされてきた歴史に言及。その上で、「外国籍住民に対する監視や管理の強化、負担の増大を当然視する政策が進められることに、深い危惧を覚える」と表明。
近年の外国人政策についても、永住資格取消制度の導入、収容・送還制度の強化、難民認定制度の厳格化などを挙げ、「管理と排除を重視する方向へ傾斜しているように見受けられる」と指摘。今回の法改定も「その延長線上に位置づけられるものではないか」と懸念を示した。
声明は、聖書が「寄留者と共に生きること」を命じ、主イエス・キリストが社会の周縁に置かれた人々と共に立ったことに触れながら、教会の使命を「国家や社会の政策を無批判に追認することではなく、神の正義と平和の視点から現実を問い直し、声を奪われた人々と共に立つこと」と位置づけた。
また、改定法によって直接影響を受ける外国籍住民の多くが、政治的意思決定の過程に十分参加できない立場に置かれていることにも言及。「だからこそ私たちは、その声なき声に耳を傾けさせなければならない」と訴えた。
在日大韓基督教会は、政府と国会に対し、外国籍住民を「管理の対象」ではなく「共に社会を形成する隣人」として尊重し、その権利と尊厳を保障する政策への転換を求めた。声明は最後に、「植民地主義と差別の歴史を記憶し続ける教会として、また福音に生きるキリスト者共同体として、すべての人が神のかたちに創造された存在であるとの信仰に立ち、人種・民族・国籍を超えて共に生きる社会の実現のために祈り、行動し続ける」と結んでいる。














