米Z世代調査が映す「教会と政治」 NCC声明への反響とも重なる政治的発言への視線 2026年7月24日

 米国の若年層を対象とした調査で、「キリスト者によるトランプ大統領への支持を見て、教会に行く可能性が低くなった」と答えた人が約半数に上ることが分かった。調査結果は、教会と政治の関係をめぐる議論が続く米国社会の現状を示すものとして注目されている。

 同調査はビリー・グラハム・センター・リサーチ・インスティテュート(BGCRI)が実施したもので、18~28歳の2365人を対象に2024年8~9月に行われた。「キリスト者によるトランプ氏支持が教会参加に影響するか」との設問に対し、48%が「教会に行く可能性が低くなった」と回答、52%は「そうは思わない」と答えた。

 政党支持別では、民主党支持者の約3分の2が「教会に行く可能性が低くなった」と回答したのに対し、共和党支持者では25%だった。また、キリスト者と自認する回答者に限っても、「クリスチャン」と回答した層の44%、カトリックの42%、プロテスタントの30%が同様の回答をしており、教会の内側にいる若年層にも一定の傾向が見られた。

 調査を紹介した米キリスト教メディアはこの結果について、教会と特定の政治指導者や政党との結び付きが若年層にどう受け止められているかを示すデータとして報じている。一方、この調査は意識を尋ねたものであり、実際の礼拝出席率との因果関係を示すものではないことも併せて指摘されている。

 国内ではこの間、教会と国家をめぐり主にSNS上で意見が交わされた。日本キリスト教協議会(NCC)が皇室典範改正法案の審議を受けて発表した声明「戦争責任と戦後責任の告白に立ち、天皇制の終焉を求めます」が広く拡散され、「皇室への崇敬と信仰は矛盾しない」「『終焉』は飛躍し過ぎ」「教会への誤解を広めかねない」といった批判的な意見が相次いだ。

 一方、声明は過去の戦争責任に関するNCCの認識を踏まえた従来の主張を改めて確認したもので、新たな立場を打ち出したものではないとの見方もある。今回、期せずして声明そのものの是非だけでなく、米国の歴史的文脈とは異なる形で教会と政治、国家的権威との距離が改めて問われる形となった。

 

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