【令和8年熊本地震】 熊本YMCAが八代2避難所運営 住宅・在宅避難者の生活再建支援も本格化 2026年8月18日

 7月28日の熊本地震から3週間。キリスト教関係団体による支援は、水や食料の提供など発災直後の緊急対応から、長期化する避難所の運営、被災住宅の片付けや修繕、在宅避難者の見守りなど、生活再建を支える段階へ移りつつある。

 熊本YMCAは8月16日、八代市と避難所運営に関する契約を締結し、八代トヨオカ地建アリーナ(総合体育館)と鏡コミュニティセンターの2カ所の運営を受託した。17日午前6時現在、避難者はそれぞれ317人と84人の計401人。全国のYMCAから協力を得ながら運営を担い、市職員が避難所対応を離れて本来の行政業務や復旧・復興業務に専念できる環境を整えるとしている。

 熊本YMCAはこれまで、地域への物資提供や八代市の児童養護施設「八代ナザレ園」の子どもをYMCA阿蘇キャンプに招く支援などを実施してきた。避難生活の長期化に伴い、支援団体が自治体との契約に基づいて避難所運営そのものを担う段階に進んだ形だ。17日には、Amazonの「ほしい物リスト」を通じて全国から届いた冷却用品や衛生用品などを仕分けし、被災地へ毎日届けていることも明らかにした。

 一方、九州キリスト災害支援センター(九キ災)は、八代市や氷川町で一軒一軒の住宅に入る支援を本格化している。13、14日には、倒れた家具を起こし、不要になった家財や割れたガラスなどを搬出。高齢の独居世帯を含め、自力では片付けが難しい被災者の生活空間を取り戻す作業を行った。作業中には昼食を共にしながら話を聞くなど、孤立を防ぐための関わりも続けている。

 今回の支援に対応するため、九キ災は単立高森キリスト教会牧師の菅原亮氏、菅原雅子氏夫妻と、有明バイブルチャーチの2人、計4人を臨時スタッフとして加えた。救世軍、ホサナ建設、能登地震キリスト災害支援会(能登ヘルプ)から車両を借り、資機材も活用する。2016年熊本地震やその後の各地の災害支援で築いてきた教会・団体間の関係が、今回の活動基盤となっている。

 九キ災はまた、2016年の熊本地震から協働してきたNPO法人YNF、友救の会との連携を再開。YNFは宇城市を中心に、避難所ではなく自宅で暮らす被災者を見守り、支援から漏れやすい世帯への対応を進めている。3団体は前回の熊本地震で益城町に「みんなのボランティアステーション」を開設し、行政・民間の連携やニーズ、支援資源の一元化に取り組んだ。YNFは現在も、在宅被災世帯を中心に「支援漏れ」を防ぎ、生活再建まで見据えた中長期支援を活動の柱としている。

 九キ災が今回の熊本地震に際して募っていた支援金は、目標の500万円に達したため16日で新規受け付けを終了した。支援活動自体は9月末まで続ける。解散を予定していた九キ災が地震を受けて期間限定で再始動した中、必要な活動資金が確保されたことになる。

 教会員の住宅被害も具体化している。日本基督教団九州教区が14日午前11時50分に更新した被災状況一覧によると、八代教会の氷川町在住信徒宅が、居住・修復できない状態で「全壊」と判定された。本人と家族は隣家に身を寄せており、九州教区は同世帯への対応を八代教会の「最重点課題」としている。一方、八代教会周辺では水道がほぼ通常の水圧に戻り、牧師館のガスも復旧するなど、教会施設のライフラインは改善している。

 日本アッセンブリーズ・オブ・ゴッド教団でも住宅復旧への対応が進む。14日には川尻キリスト教会の信徒宅4軒を建築関係者らが回り、応急処置や今後の修繕について助言。希望ヶ丘キリスト教会の信徒宅にも調査を広げた。八代市のシャロンキリスト教会では、地震で中止していた中高生の勉強会を再開し、夏休みの宿題などに取り組む子どもの居場所も取り戻し始めている。

 しかし八代では、水道の復旧だけでは解消されない問題も残る。同教団の17日付報告によると、シャロンキリスト教会周辺では、地下水のくみ上げ管が地中で折れたため水を使えない住宅が確認された。ある世帯ではプールにためた水をポンプで家の中へ送り、別の信徒宅でも地下約13メートルの位置で管が破損していた。教会は信徒だけでなく、周辺住民への給水も視野に入れている。教団本部は被災した信徒へ「被災調査票」を配布し、生活再建支援制度につなげる取り組みも始めた。

 カトリック関係では、カリタスジャパンが被災した八代教会で、信徒から状況をうかがいながら聖堂、信徒会館、司祭館の片付けを行い、福岡教区の今後の方針に沿ったニーズ調査を続けている。14日には八代市立第四中学校の避難所で、カトリック八代教会の信徒らが中心となってカフェを開催。避難生活が長引く被災者が飲み物を囲んで休み、話すことのできる場を設けた。

 カトリック福岡教区が15日までに公表した現地調査では、食料や飲料水の入手状況が改善する一方、生活用水や支援者の宿泊・活動拠点の不足が課題として挙げられた。外国人や独居高齢者、生活困窮者への支援を八代教会を通じて進めるほか、八代市社会福祉協議会の活動に参加するボランティア派遣を21日ごろに予定している。

(8月18日午前10時現在)

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