日本G&M文化財団 『聴くドラマ聖書』今秋無料でリリース 豪華俳優・声優陣が夢の共演 2019年8月11日

 テレビや舞台の第一線で活躍する俳優、声優たちが聖書の登場人物を演じる音声アプリ『聴くドラマ聖書』がこの秋、無料でリリースされることが正式に決定した。同種のアプリはすでにアメリカ、韓国でも公開されており、韓国では50万超ダウンロードの実績があるという。公開が予定されている日本語版は、『聖書 新改訳2017』の全66巻を一言一句、そのままドラマ化しているのが特徴。ただ、これまでの音訳聖書のように聖書を「朗読」したものではなく、ナレーターが読む地の文以外の台詞はすべて役者が演じ、BGMや効果音などの演出も加えられ、臨場感が格段に増している。

 制作を手がけたのは2017年9月に設立された一般財団法人「日本G&M文化財団」。代表理事は文俸柱(ムン・ボンジュ)氏(元オンヌリ教会牧師、元韓国外交官)が務める。実際にアプリの開発に携わったドラマバイブル制作委員会は、米内宏明氏(日本バプテスト教会連合国分寺バプテスト教会牧師)が文氏と共に共同委員長を務め、制作委員には伊藤明生氏(東京基督教大学教授)、ランドル・ショート氏(東京基督教大学教授)が名を連ね、『新改訳2017』を発行するいのちのことば社が業務提携している。

 新約聖書でイエス・キリストを演じるのは舞台俳優として活躍する井上芳雄さん、テレビアニメ『ドラゴンボール』のピッコロ、『ONE PIECE』のエースなどの役で知られる声優の古川登志夫さんも預言者エレミヤ役で登場。今回の出演について井上さんは「世界のベストセラーである聖書をたくさんの方に聴いていただきたい」とコメントしている。

役者と共にドラマを生き生きと
〝リアリティに立ち返らせてくれる〟

 旧約と新約で共に神の声を演じたのはベテラン俳優の大和田伸也さん。他にも、モーセに加藤雅也さん、イザヤに奥田瑛二さん、ダビデに鶴見辰吾さん、ルツに藤田朋子さん、マリアに南沢奈央さん、マグダラのマリアに斉藤慶子さん、マタイにつるの剛士さん、マルコに葛山信吾さん、ルカに大浦龍宇一さん、ヨハネに川崎麻世さんといった顔ぶれが並ぶ。音楽宣教師の久米小百合さんもラハブ役として、また元NHKアナウンサーの登坂淳一さんもエゼキエル役で出演。1300人以上の登場人物を、総勢150人で担当した。

 膨大な分量の聖書にすべて配役を割り振り、演技指導しながら繰り返し録音を重ねるという作業は約1年2カ月にも及んだ。全編にわたって監修を担った内野聖子氏(同財団コンテンツ開発コンサルタント)は、「聖書が初めてという役者さんもたくさんいましたが、人物像を把握するため系図を台本にメモする方がおられるほど、熱心に役作りに励み、心を込めて読んでくださいました」と振り返る。解釈の分かれる部分や、細かな人物設定については、役者やスタッフが意見を交わし共に相談しながら作り上げていったという。

 全体の長さは約150時間。日本人の平均通勤時間を往復約80分(総務庁統計局の「平成28年社会生活基本調査結果」による)とすると、100日程度で旧新約聖書をすべて聴くことができる計算になる。

 G&M文化財団は牧師の息子だったビジネスマンのビル・ファン氏が、聖書の言葉で挫折から立ち直ったことを機に、「ことば」を聴くことで共に人生を生き抜く力を得る文化事業、社会から疎外されている人々と共に生きる支援活動を柱として2007年、ニューヨークで設立。日本では、文化産業に関する企画、デザイン、開発、制作、運営、コンサルティング事業を行う「コンテンツ事業」、バイブルクラブ(聖書をアプリで聴きながら読む会)の企画実施、運営、サポートを行う「コミュニティ事業」、文化産業に関わる個人・法人を支援するための助成金を交付する「基金支援事業」の三つを主な事業内容としている。

 また、『聴くドラマ聖書』のほか、ティモシー・ケラー、C.S.ルイスなどの名著をはじめ、歴史・文化・経営・人間関係など、多彩なジャンルの書籍を順次オーディオブック化していく予定だという。

 『聴くドラマ聖書』は9月にベータ版、11月に本格リリースを予定。ホームページ(http://graceandmercy.or.jp/contents/)からサンプルの試聴ができる。アプリに関する問い合わせは同財団(dramabible[アットマーク]graceandmercyjapan.org)まで。

推薦コメント

■安藤理恵子氏(玉川聖学院学院長)
 聖書に描かれているドラマチックなストーリーを生き生きと伝えたいということは、聖書を教える者の共通の願いだと思います。抑制された質の高いドラマ仕立ての『聴くドラマ聖書』は、キリストが生ける者の地におられるリアリティに立ち返らせてくれます。授業や集会の導入として、文脈を想像するために役立ちます。

■平野克己氏(日本基督教団代田教会牧師、雑誌『Ministry』編集主幹)
 ぼくはこれを聴いて仰天した。聖書の言葉が立ち上がり、聖書のいのちが息づいている。文字では分からなかったことが分かるようになる。声と音の向こう側に鮮やかで美しく、凍りつくほどに厳しく、そして豊かな慰めに満ちた世界が広がっていく。このアプリは、あなたの人生を変えてしまうかもしれない。

■MARO氏(上馬キリスト教会「まじめ担当」)
 聖書って本当は、読むものじゃないんです。ほんの200年ほど前まで、世の中には字が読めない人の方が多かったし、400年ほど前までは聖書を大量に印刷する技術だってなかったんですから。私たちはテクノロジーによって気軽に聖書を聴くことができるようになったのですけれど、聖書の歴史的にみれば言わば「原点回帰」であるわけです。
 聖書は想像力を駆使して触れることが勧められる本ですが、このアプリでは音楽や演出、そして演者さんたちの熱量溢れる言葉により、私たちの想像力を存分に刺激してくれます。
 「聖書はまじめなもの」「聖書は退屈なもの」「聖書は自分とは関係ないもの」――そんな既成概念を吹っ飛ばしてくれるアプリだと思います。もっと気楽に、ソファでリラックスしてクッキーでも食べながら、聖書を聴いちゃいませんか。

「聴くドラマ聖書」本格リリース 〝耳で聴いて親しみやすく〟 俳優陣が収録時の苦労語る 2019年12月1日

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