アメリカ正教会レオニード・キシュコフスキー司祭逝去 2021年8月3日

 アメリカ正教会(OCA)で広く知られ、尊敬されているレオニード・キシュコフスキー司祭が8月3日夜、78歳で逝去した。現地紙「ワシントン・ポスト」の報道によって紹介する。

 キシュコフスキー司祭の仕事の多くは、他の東方正教会やプロテスタント、カトリック、その他の宗教の代表者など、教団外の人々との関係に関わるものだった。1989年には、プロテスタントが数十年にわたって主導してきた米教会協議会で、初の正教会会長に選出された。プロテスタントと正教会の両方からなるエキュメニカルな組織米教会協議会は、リベラルなプロテスタントのプロジェクトと見なされていたが、キシュコフスキー司祭は教派間だけでなく、イデオロギー間の溝を埋めようと努力した。

 ロシア系のキシュコフスキー司祭は、1943年3月24日、ナチスに占領されたポーランドのワルシャワで生まれた。両親は翌年にドイツに逃れ、51年に避難民としてロサンゼルスに定住した。南カリフォルニア大学で政治学と歴史を学び、64年卒業。67年、ニューヨーク州ヨンカーズの聖ウラジミール正教会神学校を卒業した。

 キシュコフスキーは青年宣教活動に従事し、後に妻となるカナダ・モントリオール在住のアレクサンドラ・ミミ・クーロンジンと学生時代のリトリートで出会った。69年に二人は結婚し、キシュコフスキーは同年末に司祭に叙階された。サンフランシスコで5年間の奉仕活動の後、74年にニューヨーク州ショセットにあるOCA本部で働き始め、ニューヨーク州シークリフの近くにあるカザンの聖母教会の院長も務めた。82年には、教団の主要な定期刊行物『ジ・オーソドックス・チャーチ』の編集を担当した。

 キシュコフスキー司祭は、世界教会協議会(WCC)、チャーチ・ワールド・サービス(CWS)、レリジョン・フォア・ピース・USAなど、他のエキュメニカル団体やインターフェイズ団体でも、様々な役割を果たした。

 キシュコフスキー氏には、妻、娘のソフィアとマリア、そして5人の孫がいる。

 アメリカ正教会は、ロシアとその周辺のスラブ地域にルーツがある。しかし米国の他の正教会と同様に、様々な民族的背景を持つ会員が増えている。2010年時点で551小教区、約8万5000人の会員を擁している。(CJC)

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