エリザベス女王がバチカン訪問 教会関係の融和も進む? 2014年4月26日

 英国のエリザベス女王が4月3日夕、バチカン(ローマ教皇庁)を訪問、教皇フランシスコと会談した。

 イタリアのジョルジョ・ナポリターノ大統領の招待で同国を訪問したのを機会に女王がバチカンを訪問、夫のフィリップ殿下も同行した。教皇は女王夫妻をパウロ6世接見ホール内の書斎に迎え、約20分会談した。会談は非公式で行われ、内容は明らかにされていない。

 会談後、随行員らの紹介と、贈り物の交換が行われた。バチカン放送(日本語電子版)によると、エリザベス女王から教皇に、王室の所有地で作られたジャムや飲み物などを詰め合わせた大きな籠が贈られた。一方、教皇から女王には、聖エドワード(エドワード証聖王)が全教会の典礼暦に加えられたことを、1679年に教皇イノケンティウス11世が宣言した際の羊皮紙の複製が贈られた。

 女王はイングランド(イギリス)の統治者として英国国教会の首長(信仰の擁護者)でもある。英国国教会は、16世紀にヘンリー8世の離婚問題をきっかけとして、カトリック教会から離れ、独立した教会となった。教皇と女王の会見は両国間のものであって、両教会間のものではないが、教会関係の融和なしには両者の出会いが現実のものにならないのも確か。

 教皇フランシスコとエリザベス女王の出会いは今回が初めて。2013年3月19日の教皇フランシスコの着座式には、英王室からグロスター公リチャード王子が出席している。

 女王のバチカン訪問は、2000年10月のヨハネ・パウロ2世との会見以来14年ぶり。教皇との出会いとしては、2010年9月に英国を訪問したベネディクト16世をエジンバラのホリールード宮殿に迎えて以来のこと。

 ベネディクト16世の公式訪問により、関係強化が進むと期待されたが、教皇は、国教会信徒にカトリック改宗を促すような姿勢を示したことで、逆に期待がしぼんだ経緯もある。

 エリザベス女王が初めてバチカンを訪問したのは、王女時代の1951年で、当時の教皇ピオ12世に迎えられている。英国女王としての最初のバチカン訪問は1961年、ヨハネ23世の在位中のことだった。また、女王の2度目のバチカン訪問、1980年には、ヨハネ・パウロ2世との第1回の会見を行っている。(CJC)

 

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