ミャンマー=クーデターから1年 ボ枢機卿「人道支援へのアクセスの保証を」 2022年2月6日

 ミャンマーで軍による2021年2月1日のクーデターから1年、ヤンゴン大司教のチャールズ・マウン・ボ枢機卿=写真=は、バチカンのメディアに対し、同国の現状について語ると共に、平和再構築のための支援を呼びかけた。「バチカン・ニュース」によって紹介する。

 社会の正常化と、人権尊重、自由をめぐり、これまで数多くのアピールを行ってきたボ枢機卿は、ミャンマーの人々が置かれている諦めの状況を深く心配していると言い、軍による抑圧は「長引く十字架の道行き」であり、そこでは「エデンの園はカルワリオの丘となった」と話した。ボ枢機卿は、現在のミャンマーは「カオス、混乱、争い」の局面にあり、「人々の苦悶はめまいのするようなレベルで増大した」と述べた。人々は恐怖と不安の中で暮らし、空腹を強いられ、「ミャンマー全土が戦場となった」と語る。

 こうした中、ミャンマーの司教たちは人々に寄り添い続け、「人道支援へのアクセスを支え、平和と和解の歩みを行うよう、すべての関係者に呼びかけている」と伝えた。

 紛争の影響を最も受けている地域は、チン州、カヤー州、カレン州だという。教会は、武力衝突を逃れてきた人々に避難所としての場を提供しているために、軍や武装組織による襲撃や爆撃の対象となっている。神父や牧師は逮捕され、キリスト教徒を含む多くの非武装の市民が殺害された。ボ枢機卿は、宗教施設への攻撃と、逃げ場を求めて教会に来た人々の殺害を非難した。ミャンマー司教協議会は、中でも、4人の子どもと何人かの人道支援関係者を含む、35人の市民の殺害について訴えている。

 「クーデターのためにキリスト教徒は非常に苦しみ、教会はこの十字架の道行きを完全に分かち合っている」とボ枢機卿。教皇フランシスコの教えに従い、「傷ついた癒やし手」(*「傷ついた者が他者の傷を癒やせる者になる」という意味の心理学用語)「平和の道具」となり、「挫折の闇に希望の光を灯したい」と話した。

 ミャンマー司教協議会の会長であるボ枢機卿は、カトリック教会が人々の善のため、またすべての問題の平和的解決に努力していることを、軍事政権の責任者らに保証している。「私たちは対話を絶えず促し、拘留中の人々の解放とすべての人の基本的人権の尊重を常に呼びかけている」と語ると共に、「何百万という苦しむ人々に対し、人道支援へのアクセスを保証するように、緊急のアピールをしている」と述べた。

 ボ枢機卿はさらに、クーデター発生後の「初期における人々の関心が過ぎ、ミャンマーは世界のレーダーから消え去ったかのように見える」と話す。国際共同体に対し、「ミャンマーを忘れず、同国の平和構築の戦いを助けてほしい」と願う同枢機卿は、「そのためにも武器供給をなくし、困難にある人々に人道支援へのアクセスの保証を」と訴えた。(CJC)

By Agenzia Fides - http://www.fides.org/app/webroot/files/appendeds/89/primopiano_8970.JPG, CC BY 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=97988553

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