【教会では聞けない?ぶっちゃけQ&A】 占いや運勢診断はいけないこと? 平岡正幸

Q.占いや運勢診断には、それなりの真実味があるような気もするのですが、そういうものに興味を持つのはいけませんか?(10代・女性)

 占いや性格診断も、最近ではマスコミの影響が非常に大きいと思います。占い師を中心に人気番組を組んだり、ニュースのあとに「今日の運勢」というように血液型占いをするものまであります。

 占い番組がゴールデンタイムの時間帯にあることから、家族みんなで見ることもあるでしょう。娯楽として楽しむぐらいならいいのですが、そのような占いや運勢診断を利用する悪質商法が最近急激に増えてきました。 

このことについて、マスコミは番組を自重するようにとの弁護士たちの申し入れや問題性の指摘も行われています。

 さて、人の運勢が占いによってわかるものか、ということについて、占いの裏舞台をご紹介しておこうと思います。これは占い、ことによく当たる占い師ほど精通している技法です。必ず当たります。

 事前に占い師への紹介者が、相談者の家系や病歴や悩みごとを巧みに聞き出します。その情報が占い師へと渡り、初対面の占いの時に、家系や病歴をたぐいながらその人の今悩んでいることをずばりと言い当てます。そして先祖の供養のアドバイスや問題解決のアドバイスをする、という裏側になっています。言い当てるまではズバリと行くようになっていますが、アドバイスは適当です。でも相談者は、ズバリ当たっていますから、どのようなアドバイスでもありがたいと信じることになります。

 聖書は、人の運勢が占いやあらゆる運勢診断などにより、けっして決められるものではないことを明確に記しています。民数記23章23節「ヤコブのうちにまじないはなく/イスラエルのうちに占いはない。/神はそのなすところを直ちにヤコブに告げ/イスラエルに示される」。 占いや運勢診断、あるいは口寄せ(死者の霊を呼び寄せる行為)は偶像崇拝の行為であって堅く禁じています(レビ記19章26節、31節、20章6節、27節、ほか多数)。「神はその働きを時に応じて」私たちに告げられる。神さまの私たち一人ひとりへのご計画は、主への祈りによってのみ受け取られるのです。

 ひらおか・まさゆき 1950年、福岡県生まれ。日本ルーテル神学大学神学部(現ルーテル学院大学)、日本ルーテル神学校卒業。83年より日本福音ルーテル教会牧師。85年から統一協会、94年にはオウム真理教信者の脱会支援に着手するなど、長くカルト問題に取り組み、カウンセリング活動を続けた。共著書に『マインドコントロールからの解放』(三一書房)、『啓示と宗教』(サンパウロ)など。2009年、58歳で逝去。

 

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